ART of the ALIEN

インスタを眺めていると、吉田ユニというグラフィックデザイナーの個展情報が流れてきた。

 

いくつか作品を見た感じ、細部にまでこだわった世界観がとてもキュートで、ぜひ自分の目で見てみたくなり、東京出張の空き時間を使って、個展を開催しているラフォーレ原宿まで行ってみた。

 

平日の開店直後にも関わらず結構な人入りで、思うように作品が見れないほどだった。

会場には、彼女の作品のパネルの他、その原画やメイキングビデオ、実際の小道具などがしきつめられていて、なかなか見応えがあった。

 

様々なジャンルのアーティストや女優俳優をモデルに、何かをモチーフ、テーマにした数ミクロ単位まで拘った細工や仕掛けに、吉田ユニという若い女性の鋭くキッチュな感性が活かされていた。

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実際会場にいた客の殆ども、年齢は問わないものの女性ばかりだった。

 

今この吉田ユニがとても持て囃されるのもよくわかるし、独特のキュートな世界観が魅力で、センスたっぷりおしゃれなアートと言われればもちろんその通りなのだが、

わたしは、この人はゼロから作るのが苦手な人なのではないのかと考えていた。

 

岡本太郎のように、ビッグバンでアートを生み出すことはできないし、草間彌生みたいに自分のデザインを貫き通すこともない。

例えばフルーツ、例えば空間を削るなど、何かのモチーフやテーマを決めて、それを作品に落とし込む。

なのでできた作品は綺麗だけど一貫性があるようでないようで、あくまでお題ありきの作品ばかりの印象だった。

 

アートディレクターなのだから、クライアントからのテーマに沿った作品を作るのは当然なのだが、冒険の無い、海外留学に行く程度の優等生なアートにちょっと物寂しく感じてしまった。

 

そんな中、個人的に好きだったのがこの2つ…

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何かお題はあるのだろうけど、結構バッサリしてて好きな雰囲気の作品。

 

…と思ってwikiを見たら自分より年上だった。

逆にずっとこのキュートな世界観を貫いていてすごいかもしれない。ごめんなさい。

 

ワクワクはしないけど、アジア的な繊細な作品の数々。

これからも彼女の作品に注目したいな!と思った。どれがそうなのか分かればだけど…

 

 

かしこ